過払い金返還請求から返金されるまでの一般的な期間と金額
過払い金の返還請求を行うと、過払い金の戻ってくる金額は「引き直し計算」を行うことでその金額が分かります。次に気になるのは、その過払い金がいつ頃返金されてるのかということです。
過払い金の金額が大きいほど、返金されるまでの期間は気になるのではと思います。そこで、どれくらいの期間で実際に返金されてくるかについて説明をします。
過払い金返金までの期間
過払い金が返金されるまでの期間は、貸金業者によってかなり異なってきますが、一般的な流れと期間は以下の通りです。
取引履歴が開示請求されるまでの期間
過払い金返還請求を行うには、まず貸金業者に取引履歴の開示請求を行い、それに基づいて引き直し計算を行い過払い金の請求額を決定します。早い貸金業者で約1カ月、出し渋る貸金業者の場合は3カ月くらいかかります。
過払い金の返還請求と和解交渉
過払い金が確定すれば、貸金業者に返還請求を行い返金額を交渉します。貸金業者によって異なりますが、和解の合意に至るまでに一般的には3カ月から4カ月間くらいかかります。
和解で返金額が合意できない場合は裁判を提起
裁判は、時間と費用がかかることになるので、裁判を行うことは慎重に判断する必要があります。しかし、交渉では希望する返金額で合意できない場合、裁判を起こして返金額の増額を図ります。返金額は増えますが、この場合は、さらに数カ月返金されるまでに期間がかかることになります。1カ月から2カ月で和解するのが一般的です。
過払い金が返還されるまでの期間
- 和解の場合:約4カ月から7カ月間。
- 裁判の場合:約5カ月から9カ月間。ただし、裁判所の和解案に合意ができないとさらに長くかかり約1年になる可能性があります。
返金される金額
返金される金額は、これも貸金業者に大きく変わりますが、一般的には引き直し計算した金額の70%から85%です。なかには最大100%回収できる貸金業者もありますが、厳しい貸金業者の場合はこれらの回収率から大きく下がります。
徐々に過払い金返還請求で、戻ってくる金額は厳しくなっています。戻ってくるべき過払い金が100%返還されるという期待はあまり大きく持たない方がよいでしょう。
過払い金が返金されるまでの期間と金額のまとめ
過払い金返還請求してから、裁判までもつれ込むと最長では1年程度を覚悟する必要があります。そこまで行かない場合は、最短では4カ月以内、長いと7カ月程度になります。過払い金の返金額を当てにしている場合、過払い金請求するとすぐに返金される訳ではないことを理解しておく必要があります。