確実に借金を減らせ借金苦から解放される債務整理の知識
借金が多くなると、誰もが「返済に追われて十分に考える時間が取れない」「恥ずかしくて信頼できる人に相談できない」という状況に陥ってしまいます。その結果、法律的に借金を減らせて、借金問題を解決できるにもかかわらず、一人で悩み、返済の苦しみのみに追われる結果になります。
そこで、法律的に借金問題を解決できる方法を一人ひとりの借金の状況にあわせて選べる「債務整理」について説明します。これについて、最低限のことを知っていれば、例え借金で首が回らない状態になっても、一から生活設計を立て直せます。
債務整理とは
債務整理とは、借金で生活が思うようにできない人を救済するために「債務(借金)を整理して減少させたり、場合によってゼロにすることを法律が認めた方法」です。このことを知識として持つことで、借金の取り立てにおびえたり、借金の返済に追われるだけの生活にならないようにできます。どのような方法があるかだけでも知っておくことは重要です。
債務整理の5つの方法
債務整理は、債務の重さや債務者の状況に応じて、「過払い金返還請求」、「任意整理」、「特定調停」、「個人再生」、「自己破産」の5つの方法から選択できます。
過払い金返還請求とは
過払い金返還請求は、テレビコマーシャルが頻繁に流れているので、知らない人は少ないと思われます。簡単に言えば、払い過ぎた高額な金利を返還請求できることです。以前は、年利29.2%までの利息を課しても罰則がなかったので、多くの場合、この上限金利で借金をして返済しなければなりませんでした。しかし、2000年の法律が改正、施行されてからは、10万円未満の借入の場合、上限20%の金利、10万円以上、100万円未満の借入の場合、上限18%、100万円以上の借入の場合、上限15%をこえて貸すことはできなくなりました。
そのため、一般的には借入期間が5年以上あり、金利20%以上で借りていれば、過払い金が発生している可能性が高く、返還請求すれば払い過ぎた金利が返還されます。
任意整理とは
任意整理とは、裁判所を通さないで、借金をしている人(債権者)と話し合って、借金の整理(減額など)を行う方法です。債権者と合意できると、借金の減額、払い過ぎていた利息の返還、利息のカット、長期分割にして借金返済を楽にできる可能性があります。
特定調停とは
特定調停とは、裁判所を通して任意整理を行う手続きで、特定債務者として求められたものが行えます。特定債務者とは、借金で経済的に破産するおそれのある者のことです。
個人再生とは
個人再生とは、任意整理では合意が得られないので、債務整理はできないけれど自己破産することは避けたい場合に利用される方法です。例えば、自己破産すると自宅を所有している場合、処分をしなければなりませんが、それを避けたい場合には、個人再生で自宅を処分しないで債務整理ができます。
また、自己破産すると一部の職業・資格に制限が設けられますが、個人再生にはそのような問題が生じないメリットがあります。
自己破産とは
自己破産とは、裁判所で債務(借金)の返済が不能と認められ、かつ債務を返す必要がないという免責が認められれば、税金などを除いた債務を返済しなくてもよくなる方法です。ただし、ギャンブルで生じた借金などの場合は、免責されないので借金は残ったままになります。
債務整理のまとめ
借金の返済や取り立てに困っている場合、上述した5つの方法のいずれかを選択することで、借金を減額できる、取り立てにおびえなくても良くなるなどが可能です。ただし、借金の返済が減額されたり、ゼロになったり、取り立てを止められる可能性もありますが、一方でそれらの方法を利用することでのデメリットも生じます。
ここでは、手続きの詳細やデメリットまでは説明できませんが、借金で精神的に追いつめられる前に、この5つの方法のいずれかを利用できないか弁護士、司法書士にデメリットを含めて相談することをおススメします。デメリットを理解した上で、5つの方法から適切な方法を選択することで、今の苦しい状況から脱却できて、借金に苦しまないで新たな生活ができる可能性が広がります。苦しむだけでなく、救済される方法があることを知っておきましょう。