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おまとめローンの特徴は?

複数のローンをひとつにまとめることで負債額を軽減できるというふれこみで2000年代の初めに登場したのが「おまとめローン」です。当初はそのメリットをよく理解されていなかったものの、大手の金融機関も取り扱うようになり、今ではすっかり社会に浸透しているようです。

しなしながら、ひと口に「おまとめローン」といっても各社ごとに多様な特徴があり、どれを選べばよいのか迷っている人も多いのではないでしょうか?

そこで、まず「おまとめローン」の特徴について述べてみましょう。

「おまとめローン」で負担を軽減

「おまとめ」というネーミングが示しているように、「おまとめローン」とは返済中である複数のローンをひとつだけにする、つまり複数を単数に「借り換える」ことです。したがって「おまとめローン」を利用する最大のメリットは「複数を単数にすることで金利を軽減できる」点にあります。

たとえば、2010年の利息制限法改正以前に、実質年率29.2%のいわゆる「グレーゾーン金利」のローンを15%のローンに借り換えるだけでも、負債額を大幅に減らすことができます。

また、現行法で定められた実質年率の上限は、元金10万円以内が20%、10万円以上100万円未満が18%、100万円以上が15%となっているので、たとえば年利18%のローンを複数返済している場合に、年利15%の「おまとめローン」に一本化すれば、返済額もかなり減らせるというメリットがあるのです。

「グレーゾーン金利」を現行金利に組み替える

利息制限法の改正前に消費者金融業者で「グレーゾーン金利」の年率29,2%でローンを組み、今でも返済し続けている人も少なくありません。これを年率15%のローンに組み替えると、どのくらい返済額を減らせるのか、以下に計算してみましょう。

たとえば、50万円を実質年率29.2%のローンで借り入れているパターンでの1ヵ月の返済額は次の計算式で算出されます。

500,000円×29,2%÷365日×30日=12,000円

そして、毎月の支払額が15,000円だった場合、元金に充当される金額は、15,000円-12,000円=3,000円となり、元金に充当されるのは支払総額のわずか20%なのです。

これを実質年率15%で計算してみると次のようになります。

500,000円×15%÷365日×30日≒6,164円

これだと、月々の返済額が15,000円ならば、15,000円-6,164円=8,836円となるので、元金充当額が一気に58.9%となるのです。グレーゾーン金利で返済し続けることが、いかに負担が大き過ぎるかがよく分かるでしょう。

身の丈に合った返済計画を

おまとめローン」は、グレーゾーン金利のローンを現行金利のローンに切り替えるためだけのものではありません。

たとえば、50万円のローンを2社で借り入れ合計100万を20%の金利で返済しているパターンでは、これを1社100万円18%のローンにまとめることによって、月々の金額を確実に減らすことができるわけです。

複数のローンの返済が困難となり「返済のために別の借り入れをする」ことで負債が膨らんでいく「借金地獄」の実例は山ほどあります。最近は「返せなくなったら自己破産すればいい」という安易な考えをする人もいるようですが、個人の自己破産情報は第三者が調査して知ることができるので、将来の転職や結婚などに支障が出る可能性も否定できないのです。

しかしながら、「おまとめローン」によって、返済を楽にすることで完済する計画が立てやすくなり、完済さえすれば、過去に借り入れがあったことを第三者には分かりません。

「返済計画が立てやすくなる」ことが「おまとめローン」の本質的なメリットです。ただし、業者に借り入れしている事実に変わりはないので、「おまとめローン」を利用することで自身の身の丈にあった返済計画をきちんと立て直すよい機会にしたいものですね。

 - おまとめローンの勉強